first of all setup a gear

良い音を出すため試行錯誤のメモ

ECHOREC T7E

会社の倉庫で発掘してからオーバーホール後、丸2年経過したメモ的なやつ。

 

エコーと言えばシュミレーションペダルの説明のように、

温かみがあり、少しピッチが揺らぐような空間系のイメージでしたが、

 ECHORECは半世紀以上前に作られたとは思えない程レンジが広く、やや冷たさを感じる高域、ディレイペダルでは出せない立体感があります。

 

 

•単音のみ返ってくる[ECHO]

•一般的なイメージの動作をする[REP]

•リバーブ+エコーが複雑に混ざり合う[SWELL]

の3モードがあり、ロータリースイッチで切り替えます。

 

SWELLはかなり強烈なモードで、空間を捻じ曲げるような複雑なサウンドで、

ペダル複数重ね掛けしても、近しい音は出ないと思います。

個人的にShoegazerやdream popをやる方には、

ぜひチェックして頂きたいです。

 

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エコー音以外に気に入っているポイントはとしては、妙にギターにマッチしたBufferです。

耳に痛い高域をカット、モタつく低域も適度に締めてくれる、若干かまぼこ状に感じます。

 

ギターを直にinputすると、若干レベルが落ちたように感じますが、

ペダルを踏むとガッツのあるミドルが前に出てきて、非常に心地の良いバランスになります。

 

そんなBufferですが、

トランジスタを使ったペダル、バッファードバイパスのペダルとの相性が非常に悪いです。

 

所有している個体がオリジナルと違う可能性がありますが、

電流を増幅した信号を入力すると、ECHOREC側で潰れてかなりブーミーな音になります。

ギルモアはFuzz Face、Power Boostなどトランジスタで組まれたペダルを使用していたので、どう対処していたのでしょう。

 

JFETで組まれたペダルに関してはこの症状は出ませんでした。

ECHOPLEXなど、他のエコーマシンではこの症状が出るのか気になりますね。

 

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入手してからここ2年で、

使い辛い部分なども見つけましたが、このマシンでしか出せない音がありますし、

緑に光るマジックアイや、両端のヒューズ型電球などロマンを感じる見た目が最高です。

もし市場でECHOREC T7E、ECHORE Babyなど安く見かけたら是非購入してみてください。

 

個人的にはアンプヘッド並に重たいので、

クローンペダルをオススメします、自分も探そうと思います。

あとDD-5のTEMPOモードが若干雰囲気似てます。お試しあれ。

 

Sam Ash Fuzzz Boxx Cloneの販売

久しぶりの更新です、アンプサミット最高でしたね。

爆音クリーンと噂で聞いていたPigが一番狂った歪みを出していて驚愕しました、全てのアンプが耳に刺さらないチューニングがされていて流石の魚頭さんでした。

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今回は良い出来のペダルを作ったので宣伝です。

 

Sam Ash Fuzzz Boxxをご存知でしょうか?

マイナーで市場にあまり流れないので、一部の物好きしか知らないと思われます。

使用した情報が正確なのがDeep Purpleのトミーボーリン、真偽の程はわかりませんが私が大好きなMountainのレスリーウェストも使っていたとされています。

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特徴的な筐体のFuzz、元々はASTROAMP社の製品でSam AshはそのOEM製品だそうです。

 

なぜこのFuzzを手に入れたかというと、どうしても歪んだアンプに合うFuzzが見つからなかったからです。

Fuzz Faceも良いんですが、低音が効きすぎて好みじゃありませんでした。

 

結果的にはRangemasterに落ち着いたんですが、綺麗すぎてもっと汚れるペダルがないかと悩んでいました。

仕事中BGMに4期Deep purpleが流れ、トミーボーリンとこのペダルを思い出し回路図を検索しました。適度にローカットされ歪みすぎないこのペダルがベストだと。

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実際に入手し音出ししたところ、いい意味でFuzzらしくないオーバードライブのような歪みでクランチにセッティングされたアンプには最高の相性でした。

ヴォリューム操作はFuzz Faceのようにクランチ~クリーンに行き来することができ、まさに求めていた" 歪んだアンプに合うFuzz"でした。

 

 

しかし電池駆動や裏蓋の弱さなど、実際に現場で使うには問題があったのでクローンを作ることにしました。

左からvolume,tone,attack

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実機よりも太く芯のある歪みにチューニングすることができたと思います。

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TONEを取り除いたバージョンも製作しました。

 

肝心のサウンド

"Fuzz Faceからブーミーさを取り除き、若干コンプレッションを効かせたOD寄りのFuzz"

と説明したら分かりやすいでしょうか。

基本的にはこのサイズの筐体を使い、音優先ではありますが気分でパーツを選ぶと思います。

一台一台同じ仕様は無く、使うアンプによっても変えるでしょう。

 

トランジスタは今の所2N2222を採用、シリコントランジスタに求めるエッジ感が出ていると思います。

 

塗装無し 17,000円 1週間程度を目処に発送

ハンマートーン塗装 18,000円 2週間程度を目処に発送

 

EQDと同等サイズのhammond 1590N1サイズでも製作できるのでご相談ください。

 

EQD Ghost Echo

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ペダル業界で今一番勢いがあるであろうEQD、空間系の評価も高く使っている方をよく見かけます。

このGhost Echoはエコーと名前がついていますが、実際はアンプに内蔵されているスプリングリバーブを再現しているペダルです。

今は代理店がYAMAHAですが、この大型筐体はLEPが代理店をやっていた頃のもの。

Hoofをラムズ系と宣伝した前科がありますね、ベルクロは愛用してますよ。

 

スプリングリバーブ系にありがちなビシャビシャした喧しい音ではなく、柔らかい音像なので好みは分かれそうです。

depthは12時で原音とエフェクト音が50・50、そこからノブを上げるとエフェクトの音量がブーストされます。

dwellは最小でアンプのリバーブ程度、上げていくと奥行きが出てきて少しダークキャラクターになる気がします。

attackは3ノブタイプには珍しくディレイタイムの可変ができます。最大でスラップバックディレイ程度に返りをずらせるので面白いと思います。

 

何となくECHORECのリピート音を抜いた、後ろで不穏に響いてるエコー感という印象を受けます。触るとGhost Echoって言うのもわかる気がします。

デジタルディレイと組み合わせたらそれっぽくなりそう。

今はV3にバージョンアップされていて筐体もスリムになったのでボードにも入れやすそう。

Motherってどうなのよ

前回がいつだったのか忘れるくらい動かしていない、このブログ。

仕事が忙しくて右往左往していましたが、やっと時間が取れたので久しぶりに。

 

先日Motherの2ndロットがアナウンスされましたね、いずれは受注生産になるそうで所有している個人としては、こうゆうペダルが多くの人に受け入れられるのは嬉しいですね。

 

じゃあ実際のところこのペダルはどうなの?ってことですよね。

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RAT型筐体で今までのPhantomFXとは雰囲気が違います

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この組み込みのクオリティは大量生産は大変でしょう…今後のロットはパーツがどこまで違うのか気になりますね。

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Big Muffが元になっているこのMother、ラムズと比較しました。

 

まずオンにしてコードを弾いた瞬間、Muffには無い中域が前に飛んできました。

この前に飛んでくる歪みが、このペダルのおすすめするポイントです、

Big Muffの個性であり、唯一の弱点がスクープされたドンシャリサウンド

ギターの美味しいポイントがちゃんと出ているかと言われたら、そこがネックになります。

 

しかしこのMotherはその弱点を覆す、抜けてくるMuffなんです。

 

ラムズと比べると歪みは少し弱く、若干ノイズが多いですが。

この中域のおかげで音が大きく感じますし、バンドに埋もれない歪みが作られています。

 

このチューニングにワクワクしながらも、ノブを回していきます。

次にTONEを回しましたが、また違和感を覚えました

 

シームレスに可変でき、デッドポイントが無い…

 

ラムズはデッドポイントが多く、センターから左右2、3時程度しか弄れなかったこのバランサー回路

低域もスッキリしていて、急に突き出る帯域がなく扱いやすい、インタビューでこだわった部分と見ましたがこれは面白いです。

 

踏んだ瞬間、Big Muffです!!!!みたいな偏りのあるキャラクターでもなく、アンプの音を感じて、これは真空管アンプで鳴らすことで真価を発揮すると思います。

前段にODを繋げてもしっかりMidが出て破綻せず、何でも組み合わせやすいと思います。

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このペダルは、ギターの美味しいポイントがわからない方には良さを感じないペダルだと思います。まさにギタリストが理想のBig Muffを作ったようなチューニング。

 

アンサンブルで抜けるMUFFを必要とするならこのペダルが良いと思いますし、パンチのあるサウンドが欲しければオリジナルのtriangleかram'sを購入した方が良いです。

 

いわゆるBig Muff系ペダルは高域が固く、低音もくどい、空気感を感じないペダルが多いですが、ここまで個性があり何より現場で求められるチューニングを示したこのペダルを評価したいと思います。

ぜひ機会があれば購入してください。

機材を見直したり、しなかったり。

なんとなくモヤッとしてた部分が見えてきたのでメモ程度に。

〜アンプ〜

メインはPrinceton reverbになったんですけど

なんかドンシャリ感が強くて、耳に刺さるピークが気になったり、モワッとしたギターに必要な無い低音が出たりと、解消しないとダメだなと考えていました。

アキマツネオさんの本を購入し、アンプの音は50%スピーカーに影響されるとの事でPrincetonに積まれてるJensenC10RからP10Qに変えました。

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結果としては2.5K〜4Kあたりの刺さる高域が大人しく、回る低音もスッキリしました。ラムズのかかりも良くなりましたし、セラミックよりも解像度が高いと思います。

ですがアルニコだとしてもJensenのキャラクターが強いので、他のスピーカーも試したいなと。EVあたりを検討中。

〜ケーブル〜

いままではケーブルなんかある程度で良いやと思っていましたし、カールコードが好きだったので音質の犠牲は致し方なしと考えていました。

しかし、kensei ogataさんが紹介されていたSommer Cable classiqueを試したところ、嫌なピークが全く無くある意味”普通”の音が出てくれて採用しました。

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Belden8412だと低音が濁るというかモワッとした低域だったり、高域の伸びがイマイチだったりと悪い音質変化があったので、その辺が解消されると音が前に飛ぶようになりました。

個人的にケーブルは原音以上に音が良くなるとは思っていなくて、信号をピュアに送る事が1番重要な要素だと思います。

結果的にペダルは接点を増やさず最小限に、ケーブルは”普通”な音が出る物、アンプはバランスが取れたスピーカーを積むのが今のところ1番良い音が出てる気がします。

Fuzzを踏むなら出力に余裕があるアンプが良いのでPrincetonは微妙なのは分かっていますが、基本家で鳴らすアンプなのでまぁ…

15W程度だとフルアップにしてEagles的なドライブサウンドが適していますよね、そうなるとラムズを踏むにはSuper Reverbが…やめておこう。

今のギター環境

メインアンプが変わったのと、良いペダルに出会えたので一度環境の紹介でも。

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一番変わったのはPrinceton reverbを実家から取り寄せたことですかね。

今までは引っ越した時のコンパクトさでTSA5を使っていましたが、ダイオード整流のキャラクターに不満があったのでこれにしました。

実家のJCM800はサイズ的にも出力的にも無理だし、AC15もtop boostのみの使用であまり好きではなかったのもありますね。

 

柔らかいのに音量が上がると攻撃的な音が出る良さがあります。

低音がかなり出るので、bass絞り切りでtrebleも4くらい。これが自分の中のフラットです。

 

なんで真空管アンプにこだわるのかというと、トランジスタアンプは歪ませると篭るんですよね。Fuzzを踏んでも頭打ちになって本来の音が出ない気がします。

クリーンであれば小音量で鳴らす真空管アンプに勝ると思いますが、ラムズを鳴らす環境が前提なので論外です。(ZT AMPのlunch boxは割と良かったですが、歪むのが早い…)

 

電源ケーブルは純正のパキッとしたキャラクターもいいんですが、Oyaide L/i 50 G5を使っています。midが自然に持ち上がってFenderアンプと相性が良いです。

高いグレードと比べましたが、これが圧倒的に良かった記憶です。

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このアンプ周りに合わせて、素晴らしいペダルも手に入れました。

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 Organic SoundsのOrganic Driveです。

Hydraは音が早く前に飛んでいく感じでトータルEQ的に、歪みを受けると良い感じでした。

ラムズのグシャッとした下品さが無くなり、抜けの良いfuzzに変わります。

 

gainをあげるとザラっしたキャラクターになり、フルだとFuzzみたいな質感になります。

Fenderアンプをフルテンで鳴らす、magic samやfreddy kingのような厳つい歪に感じました。

 

Aresは倍音が多く歪ませると弾いていて楽しくなります。市場のODにありがちな頭打ち感が無く、ODが嫌いな私がこれは手放せないと思うほど素晴らしいです。

 

共通して感じたのがTONEの効きがを良いんです。

上げていくと原音の芯が前に出てくるイメージで、フルでも痛く無いチューニング。

下げてもしっかり芯が残っていて、歪との割合が絶妙。

卓でVOフェーダーと、REVフェーダーをmixしてるそんな印象でした。

 

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あとシールドに全くこだわりが無かったんですが、kensei ogataさんが推してるsommer cableがきになっていたので制作しました。

classiqueという型で嫌なピークが無く、名前の通り枯れを感じる落ち着いた音です。

面白いのは上も下もしっかり出ているので、タイミングを選ばない素晴らしいシールドです。

https://kenseiogata.tumblr.com/tagged/blog 

(気になった方はけんせいさんに作ってもらいましょう。)

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そして新しいペダルボード
チューナーから入ってAresに、ラムズとLifepedalを通ってHydraでトータルEQとして受けます。wamplerのreverb、DD-5を通りOrangeのABYスイッチャーで2信号を切り替えます。

 

ブースターでアンプをプッシュするよりも、もう一台アンプを鳴らして空間を鳴らす方が良い音に感じました。(音量はその分低めですが)

 

最近の環境は以上になります。次回更新はEchorecが帰ってきたらが良いな…。

 

 

OGRE booster MK2

2ヶ月ぶりの更新です。

以前の記事で紹介したOGRE boosterのMK2ができました。

 

のひらさん(@2n5087)に撮影して頂いた写真です。

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MK1から変更したポイントとしては、

LOWchの低域をさらにタイトにゲインブースターとして使用した際、一般的なブースターは低音が飽和し抜けが悪くなりますが、それを感じさせない歪みを作ることができます。

HIchはさらに高域の抜けが良くなり、BIG MUFFのような埋れがちな歪みを前にプッシュすることができるトレブルブースターになっています。

 

MK1ではOFFにした際、カットされた低音が戻り抜けが悪く感じる場合もありましたが、ギターにチューニングされたちょうど良い低音に変更されています。

OGRE booster MK2  silicon    10,000円

OGRE booster MK2  Germanium   11,000円

送料別になっております。

現在在庫はございます

カスタムオーダーも可能です。筐体の色、ジャックの位置など。

ご注文はDMにて。